2016年07月02日

父の行きつけの店

父が単身赴任で横浜に行く前、ちょっと飲みに行こうと繁華街へ誘ってくれた。
父の行きつけのバーは新天地あたりにあり、中に入ると着物を着た清楚なママが出迎えてくれた。
僕がたま〜に誘われていく田舎のお店とは全く違う雰囲気だった。
「こいつ、息子だよ。」と父はママに紹介してくれた。
俳句の先生でもあり、父は覚えたての携帯メールでママから指導を受けていた。
この交流は横浜に行ってからも続いていたらしい。

帰りがけ、また広島に帰ってきたら行こうな、と父は僕に言った。

単身赴任中、ちょっとした体調の変化で父は帰らぬ人となった。
運命なんていつどうなるかわからない。
ママは広島で催された父のお別れ会にも来てくれたが、少し年老いて見えた。

父とまたそのお店に行くという約束は、とうとう叶わなかった。
posted by ぜごん at 12:37| 広島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 回顧録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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